雛祭り 俳句鑑賞

Hiromi.O




一羽きて二羽の立ちたり雛納め

この句は句友のA子さんの句
鑑賞の依頼があり原稿用紙一枚の鑑賞文を書いた。

 雛祭りが終わった後
雛人形や道具をかたづけることを雛納めという
ひとつひとつ雛の顔を紙に包んで箱に収める
昔は娘を他家へ嫁がせる事を「片付ける」と表現していた
早くしないと娘の婚期が遅れるという言い伝えがあったりした
既婚者の場合はその意識は弱い
 何気なく窓に目をやる作者
美しい庭の枝がさわさわと動いたような・・・・
鳥がパッと目の前にあらわれた
そしてもう一羽の鳥が飛んできた
枝にとまっている番の鳥
 やがて二羽の鳥が飛び立った
再び箱の中に戻る雛の姿
華やかな雛祭りが終わる淋しさ
ものの哀れをうまく描写している
 年に一度
面倒であるが飾るのは楽しい
納めるのも面倒であるが愛おしく
「また来年」
と語りながら一体一体しまうのである

Hiromi.O

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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