革命を生きたフランスのモラリストが残した名言

Shibashiba

L'imagination est l'oeil de âme.
想像力とは魂の目である。

ジョゼフ・ジュベールは1754年に生まれ、1824年に亡くなりました。

つまり、フランス革命を生きた人です。

モラリストというのは、人がどうあるべきか、どう生きるべきかを考察して文章に表す人のこと。

ジュベールの場合、生前は何も出版しませんでしたが、死後、親しかったシャトーブリアンによって日記やメモが本として纏められました。

 

(シャトーブリアンはフランスロマン主義の有名な作家で、ステーキの名前にもなっていますね!美食家だったようです。)

冒頭に挙げたような短い警句の形式をアフォリズムと言います。
ジュベールは、一行で真実を突いてみせるのが得意でした。

 

手紙も残されています。
2度も夫を亡くしたために何度も結婚してみんなに責められた女性には、励ましの手紙を送っています。

フランス革命後の混乱で命の危険に曝された貴族をかくまったりもしました。

こんな言葉も残しています。

L'art est de chacher l'art.
技術を隠すのが技術である。

artというのはフランス語でも英語でもそうですが、芸術という意味の他に、技術という意味があります。
人間の技ということです。
この場合は技芸と訳すのがもっとぴったりしているのかもしれません。

例えば、良い俳優は、演じていると人に感じさせないものですよね。

もう一つ。

Enseigner, c'est apprendre deux fois.
教えるとは、再び学ぶことだ。

 

人に何かを教えたことがある人には、共感せずにいられない名言だと思います。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

コメント (0)

ログインして、コメント投稿 ログイン »

出身国:

居住国:

教えるカテゴリ

講師の言語

日本語   ネイティブ
英語   流暢
フランス語   流暢

Shibashiba講師の人気コラム

  • おもしろいフランス語表現 - よく舐められた子熊?!

     Un ourson bien léché. フランス語を直訳すると「よく舐められた子熊」実は、しつけの良い子、お行儀のいい子という意味です。 母熊...

    Shibashiba

    Shibashiba

    0
    5644
    2020年6月30日
  • 「一寸の虫にも五分の魂」-私が好きな日本語の言葉

    子どものころから好きな言葉。「一寸の虫にも五分の魂」簡単に踏みつぶせるように見えるかもしれない。でもね、どんな小っちゃな虫にだって魂はあるんだよ!「魂」とは、死後の魂のことではありません。精神力とか...

    Shibashiba

    Shibashiba

    0
    5403
    2020年7月15日
  • フランス語のことわざ - Qui ne tente rien n'a rien.

    直訳すると「何も試さない者は何も得ることがない」というフランスのことわざ。15世紀ベルギーの哲学者の言葉「サケを釣るには小魚を手放さなければならない」が元になっているという説も。日本の、というか中国...

    Shibashiba

    Shibashiba

    0
    5157
    2020年8月30日
  • ベルギーの詩人、アンリ・ミショー

    好きな詩人と聞かれるとちょっと困ってしまうけれど、今回はアンリ・ミショーを挙げようと思います。   ミショーは19世期の最後の年である1899年に生まれ、1984年に没したベルギーの詩...

    Shibashiba

    Shibashiba

    0
    5157
    2020年7月30日
« 全講師コラム一覧へ戻る

お気軽にご質問ください!