教科書にでてない日本語❝ワンチャン❞
2020年8月1日 |
こんにちは。 日本語講師のSakaiです。
今日のことばは「ワンチャン」
・・・と、言っても犬のことではありません。(ワンちゃん?)
「ワンチャン」は「One Chance」を省略(しょうりゃく)したことばです。
元々(もともと)は麻雀用語(マージャンようご)で
「一回のチャンスで、逆転(ぎゃくてん)できる」という意味(いみ)なのだそうです。
それが学生の間で、「可能性(かのうせい)は低いけど0ではない」→「もしかして」「ひょっとしたら」の意味も含(ふく)まれるようになりました。
英語の「there is a possibility(可能性がある)」の意味に近いようです。
・「今日、カラオケいかない?」「授業(じゅぎょう)あるけどワンチャン行ける」
・「今日発売(はつばい)の限定(げんてい)グッズがどこの店も完売(かんばい)なんだけど~!!」
「今すぐ向(む)かえば、渋谷店(しぶやてん)ならワンチャンあるよ!」
・「このままだと定時(ていじ)に帰(かえ)れるから19時からの映画(えいが)ワンチャンある」
このように「ワンチャン(もしかしたら)行ける」「ワンチャン(ひょっとしたら)あるよ」など、「可能性がある」という意味で使われるそうです。
ピンチなシーンで心(こころ)をおちつかせるために
「神様(かみさま)、ワンチャンお願いします……」などと使う事もあります。
類義語(るいぎご)で
ツーチャン:ツーチャンス。ワンチャンどころか2回以上可能性がある。
ノーチャン:ノーチャンス。チャンスがない。
フルチャン:フルチャンス。100%可能性がある。
こんなことばも生まれたようです。
本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。