方言に関する思い出 おばあちゃん

今週のテーマ: 方言に関する思い出

Koma.

こんにちは。日本語講師のKomaです。

方言、と聞いてまず思い浮かぶのは、私の祖母です。大阪出身でした。

ご存知のように大阪、関西地方では関西弁を話します。私の育った東京近郊とはアクセントやイントネーションが少し違います。一言で関西弁と言っても実は様々な種類の関西弁があるので、ここでは祖母の話していた大阪弁ということにします。祖母はすでに亡くなりましたが、生前はいつも優しく温かい大阪弁で話しかけてくれたのが思い出となっています。

 

このおばあちゃん(祖母)は、とてもフレンドリーでおもしろい人でした。

私が若い頃()ピアスの穴を開けたと知ったときも、決して咎(とが)めたりせずに「かっこええ」と言ってくれました。新しいことが好きな人でした。

 

一緒に外国を旅したこともあります。どこへ行っても人気者でした。外国語は話しませんでしたが、ニコニコしながらいつも誰か現地の方と、大阪弁で交流していた姿を思い出します。相手の方におばあちゃんの大阪弁が通じていたかはわかりません。でも不思議とコミュニケーションが取れていました。

その様子に周りの皆んなが「おばあちゃん、スゴい!」と感心したことが思い出されます。おばあちゃんの親しみやすい人柄、大阪弁の持つ響きのためだったかもしれません。そう、言葉が通じなくても人と心が通じ合えばコミュニケーションはできるんですよね。日本語の教師が言うのも変な話ですが。

 

おばあちゃんがよく使っていた大阪弁で、今でも記憶にあるのはこんな言葉です。

「おおきに」(ありがとう)

「べっぴんさん」(美人)

「ほかさんといて」(捨てないで、整理整頓好きの私の母によく物を捨てられそうになっていました!

「ヘレ」(ヒレ肉のこと、ヒレカツが「ヒレ」か「ヘレ」かで言い争ったことも!

 

「方言に関する思い出」を書きながら、おばあちゃんの語り口を思い出していたら、懐かしくもちょっと寂しくなってきました。

大阪のおばあちゃんのエピソードから、なんとなく大阪弁の持つ魅力を感じてもらえたら嬉しいです。


 

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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