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Cafetalk Tutor's Column

caoli 講師のコラム

【道新に】韓国語だけの青春【通った日々】

今週のテーマ: 一番よく使うSNSは?

2020年5月19日

Добрый вечер.

SNS興味ないので使ってなかったですが、サハリン大の日本語学科の授業で「日本語でインスタに投稿する」みたいな授業があってそれに参加すべくインスタのアカウントを作りました。
現在はコンサドーレの選手・スタッフの情報を見るのと(通訳のハリーさんのお絵描きライブを見るというひそかな楽しみが生まれた。ファイターズの木田さんと言い北海道のスポーツチームのスタッフ絵心ある人目立つな?)、サハリンの情報を知るために使っています。

インスタ(ツイッターもそうだと思う)の投稿って短いので、
勉強のための翻訳に使うのにちょうど良いです。長いと飽きる。
(ただし公式アカウントとかニュースとかのちゃんとした文章じゃなくて個人のアカウントの場合、変なスラング入ってたり文法めちゃくちゃだったりスペル間違ったりしてる文章も多いので注意が必要)

<最近の勉強法>
ロシア語: サハリンのニュースとサハリン州知事、BBC Russian(なぜかBBCをチョイス)のインスタの投稿を訳す。ロシア本土に興味ないですがたまにプーチン大統領のインスタとか全国メディアの投稿もチラ見。
それ以外には中級の教科書を進めながら初級の教科書を数冊何周もしてます。

英語: 英語嫌いなのに一ヶ月半くらい前のある日、急にロシア語文法と英文法を比較してみたい衝動にかられ(英語とロシア語は全く似てません)、大学受験用の英文法書をひもといたら今度はそこに載ってる例文すべてをそれぞれ5文型のどれにあたるか分解してみたい衝動にかられ、その日から大学受験用の長文読解の問題集を解いて遊んでいます。その一環でインスタでアメリカとかイギリスの大手メディアとかナショジオとか有名どころの投稿をひたすら分解して訳しては悦に入っています。複雑な長文の構造が分かった時の快感がやばい。これは勉強というかただ単に「英語の長文を分解する遊び」。

韓国語:韓国語は特にインスタを使った勉強はしていないですが、韓国語の場合は勉強に使えるコンテンツが死ぬほど(多分)あるので自分の興味あるものをとりあえず色々やってみるのが良いでしょう。私の最近の勉強法、というか日課は①シャーマニズムとか世界の少数民族とかに関する韓国のドキュメンタリーを見てシャーマニズムに関する専門用語とか一生口にすることがなさそうな世界の民族の名前とかを知って楽しむ、②北朝鮮のサイトで詩の朗読を聞いて感動したり、模範的人民の逸話を読んで心を温める、③電子書籍でいろんなジャンルを読む その他思いつきで色々。


今日、黒田龍之助先生の『ロシア語だけの青春:ミールに通った日々』を読んだんですが、ミールという学校の教育法がやばすぎて感動したのでロシア語勢だけでなく語学をやっているすべての人に一読をオススメしたいです。

昨今の「楽しみながら外国語を学ぼう^^」みたいな風潮に真っ向から対立する内容なので당황するかもしれませんが、ダヴァイ。

以下『ロシア語だけの青春』の中で特に땡기った部分を抜粋

・初級の段階で質問は不要
→私が韓国でロシア語を教わったエレーナ先生も、誰かが質問しても「あなたのレベルでそんなことを知る必要はない」と冷たく言い放っていた。でも簡単な質問はさせてほしい・・・

・音を作る(超厳しく発音矯正)→
発音よりもまずは話そう!という考え方の真逆。発音をとにかく重視するミール式、受けてみたい。私も大学時代に「下手な発音の韓国語なら喋るな」と教授に言われたことがあるし、発音をおろそかにしてはいけないと強く思う。ただし発音は後から矯正も可能だとも思う。←でも遅くなれば遅くなるほどかなり難しく苦痛を伴うので発音矯正はお早めに

・一年程度の留学で身につけた語学はすぐに忘れる→
分かる。周りの帰国組を見ていて本当にそう思う。留学前の基礎作り、留学中と帰国後の努力が重要。逆に留学しなくても(黒田先生も長期留学の経験はないらしい)外国語を身につけることは十分可能。

・先生が超厳しい→
韓国の語学堂の韓国人の先生はみんな優しかったけど、はっきりいって毒にも薬にもならない人ばかりだった。私が良い意味で忘れられない先生は札幌で韓国語を習っていた時のO先生(日本人)と韓国でロシア語をちょっとだけ習っていた時のエレーナ先生(高麗人)のみ。怖くて厳しい先生につくと文字通り「言葉が身につく」感じがする。ちなみにロシア語の先生はなぜか怖い先生が多い。(韓国の外大露語科の子も言っていた。それもあって露語科は退学率と転科率が一番高いと)

・ロシア語のことしか考えたくないから数学や理科が必要な国立大は眼中になく、私立の露語科を目指した→
分かる。私も高校生の頃、はなっから国立大は考えていなくて(なんせ社会科しか愛せなかったので五教科全部ガチ勉するなんて考えただけで気絶しそうだった)、私立の韓国語(朝鮮語)学科のある大学を調べたら当時全国に2校しかなくてとりえあずいつもその二つを志望校に書いていた。(その後高3の冬に外国人でも韓国の大学に入れると知った瞬間からは、もう韓国留学しか考えなくなった。)
ただし今は5教科をそれなりにちゃんと勉強すべきだったと思う。

・暗唱がすべて(暗唱をしたことのない人の外国語は底が浅い)→
分かる。ただし、私が高校生の頃は今みたいに韓国語教材が世に溢れていなくて(今ではポピュラーなカナタKOREANさえも日本では入手できなかった)、先生が韓国に行って仕入れて来てくれたカナタの教科書が唯一の教材だったからひたすらそれを音読していたら自動的に暗記してしまった、というだけだけど。

・語学は時間もお金もかかる。特に時間を捻出できないなら語学なんて始めない方が良い→
黒田先生は、語学は物凄く楽しく色々な人にやってもらいたいものだけど、軽い気持ちで始めて勉強が続かずそのせいで効果も感じられず挫折感を味わうくらいなら、最初から始めない方が良いのでは、と言っている。分かる。言葉を身につけるのに大事なのはまず「やめないこと」だと思う。

黒田先生は他にも外国語学習に関するエッセイをたくさん出していて、どれも面白いのでオススメです。
黒田先生の本以外では、
『ことばを訪ねて シリーズ』や
千野栄一『外国語上達法』
ロンブ・カトー『わたしの外国語学習法』
もオススメです。
Пожалуйста! 

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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