最近思い至ったのですが、日本人で多言語を勉強する人って、実は両親とも日本人で日本生まれ日本育ちの人の方が多いのではないのでしょうか。かくいう私もその一人。
それがどうした、ということですが、多文化の中で生活した経験の有無は語学というよりむしろコミュニケーション上の差を生むと思うんです。外国人と見てもかまえずに、かつ異文化に気を使いながら接することができるか、とか。
日本の中で育ったとしても、常に他者との違いを意識する必要のある人なら、感受性が違うかもしれません。たとえば障がい者とか、難病を持っている方とか。
いくら外国語をたくさん習得したとしても、いわゆる異文化コミュニケーションのスキルがない人はグローバル人材足りえません。日本の考え方のままで外国語を使っても、たいていチグハグしてしまいます。といって、日本的な考え方を捨てようとする必要はありません。単に、相手によって接し方を変えればいいだけのことです。いろんな人がいるんですから。
ここでリンクしたビデオは、日本で生活する通称「ハーフ」の方々へのインタビュー集です。なぜ彼らはハーフだけで集まっているのでしょうか?「日本にいるのにゲットー化するなんてけしからん」というような態度ではなく、彼らの違和感を察しよう、と思ってみていただければ、異文化理解のいい練習になるかと思います。
ちなみに「ハーフ」だからと言って、みんながバイリンガルなわけではありません。私は日本の小中学校でいろんな人を見てきましたが、見た目がガイジンなのに英語が話せないことをコンプレックスにしている人もたくさんいました。