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Cafetalk Tutor's Column

Rubrica di Rie_Takayama

外国語のリスニング力を高める方法~リズムをつかんで音のかたまりで理解する

Feb 5, 2017

カフェトークの皆さまこんにちは!た~いへん、ご無沙汰しておりました、ひっさびさのコラムになります。昨年日本で働き始めてからの1年間は、生活のペースがイタリアにいた頃とガラリと変わり、身体も心もこちらに慣らしていく時間だったと振り返って思うのですが・・・・環境も人間関係もごっそり変わって、たった1年イタリアにいただけなのに帰国後の日本は私にとってまた新たなステージの始まりとなりました。そう、まさに今変化の真っただ中にいるのだな~、と実感する1年でもありました。そのぶん、いろいろなところで必要以上に疲れてしまい、休息を必要としていたこともあり、カフェトークさんでの活動も含め、少し停滞してしまっていた感じはあります・・・・。もちろん、ヨガや語学のレッスンは可能な時間で継続してきましたが、ほとんどリピーターの生徒さん中心の1年でした。コラムもほとんど更新できず・・・待っていてくださった方、ごめんなさい!

そして2017年の今年は、昨年止まっていたことを少しずつまた動かしていく年にしたいと思っています!コラムを書く頻度はどのくらいになるのか、もしかしたらまた時間が空いてしまうこともあるかもしれませんが、今年はもう少し発信していきたいと思っていますので、ぜひまたお付き合いくださいませ✰

さて、今回のコラムは私には珍しく語学学習の具体的なアドバイスをちょこっと、書いてみたいと思います。新しく公開されましたレッスン、「“I can speak English!” 学習のTips集とカウンセリング1回付」では、英語学習に関してのヒントを簡単にまとめた自作のアドバイス集を、1回のカウンセリングとセットでご提供しております。これまで、カフェトーク登録時から提供させていただいているレッスン「語学習得にはプロセス(段階)があります。効率的・効果的に習得するためのワンポイントアドバイス」でたくさんの方々から、学習する上での悩みなどを伺ってきました。そしてその中でも特に多いのが、リスニングとスピーキングの強化についてです。日本で勉強されている方々にとっては、本当に切実な悩みだと思います。つまり、練習の場というのがなかなかないということと、そしてたとえその場というものがあったとしても、それは職場だったり、またはお金を払って提供されるものだったりして、練習というよりも、実際には身構えてしまう時間になってしまうのかもしれません。

リスニングとスピーキング。これはセットで伸ばすものだと私は考えています。リーディングとライティングも然り。もちろん、大枠で言うなら、この4つの領域はどれも一緒に伸ばしていくべきもので、そうできて初めて本当の上達につながるわけですね。

では、リスニングとスピーキングに限っていうなら、どうやって日本にいながら伸ばしていけるのか?現地に留学して毎日その言葉のシャワーを浴びる環境でもなく、また生活の必要に迫られて下手でも間違ってても話すことを強要されることもないわけです。ちなみに、スピーキングでは、この「間違えること」が、実はとっても効果的で絶対に忘れない学習になるんですが。間違えて恥ずかしかった、こう言いたかったのに誤解されてしまった。そのときの悔しさやその他の感情とセットだからこそ、ではどういうべきだったのか?発音は?ということを自分で調べて、あるいは人に聞いて教えてもらって、確実に自分のものにすることができます。そして、二度と同じ間違いは繰り返しません!

そう、言葉を覚える最も効果的で効率のいい方法は、この「自分の体験」として、そのときの状況や相手の人の表情、自分の感情・・・そして、そのあとの辞書で調べる、誰かネイティブの人に尋ねる、という「自ら身体を、心を、手を、口を動かした」体験が強烈な記憶となって身に付くわけです。

では、日本にいながらにしてこれをどう体験するか?シンプルに考えれば上記で述べた、身体で覚える体験ができる方法を見つければいいだけなのです。特に、自分が受け手として理解しなくてはいけないリスニング力について、悩まれている方は多いですね。かつての私もそうでした。しゃべりは自分がある意味コントロールできる部分です(日本人は苦手な方が多いですが・・・)。でも、聞くこと、に関してはもう本当に受け身で、もともと備わっている能力以外の何ものでもない、そう思っていました。

でも実はこのリスニングこそ、それまでどれだけ英語を口を動かして練習したか?が上達の成果となって表れるのです。つまり、完全に受け身でいては上達しないということです。

というのは、私は何度も身をもって体験したのですが、自分が正しく発音できない単語は聞き取れないですし、またその言葉のリズムを自分自身が身に付けていなければ、多くの場合相手の言っていることも聞き取れません。たとえ知識としては知っていて、目で読めば理解できる内容であってもです。

自分が言えなければ聞いても理解できない。これは、真実です。

だから、語学の上達が早い人というのは、モノマネというか、なりきりが上手なんだと思います。相手になりきる、それは相手の文化や考え方の違いも一旦自分の中に受け入れてみる、ということです。だから、イギリス人とたくさんかかわった人は、イギリス英語に近い発音で、言い回しになるし、アメリカ人の友達が多ければアメリカ英語になる。これは自然のことなのです。

さてさて、話が飛躍し始めたところで私がオススメする具体的な練習方法。とってもシンプルです。どんな分野でも最も効果的な方法って、実はな~んだ・・・・!!!って思われるようなシンプルさだったりしますよね。シンプルなのに(めんどくさい、続かない、いろんな理由で)できないから、難しく考えたくなるんですね。

1. 良質な英語の音を手に入れる。できれば、ある程度のまとまった量で、内容は会話だったり、スピーチだったり、練習用の様々な録音されたもので構いません。リピートして何度も聞くことができて、そしてその内容が書かれたスクリプトがあれば完璧です。

2. 1の内容を何も調べず、できれば内容のスクリプトも見ずに、ただ聞きます。細かなところは置いておいて、全体の意味として何が理解できたかを、ここでメモをとるなどして記録しておきます。あとで詳しく内容をスクリプトで確認したときに、この最初の理解度を知るのに役立ちます。

3. 2のプロセスは2~3回繰り返してもいいかもしれません。とにかく何も見ずにただ聞きます。その後、1の内容を英語で書かれたものを読みます。英語で、です!!日本語訳ではありません、英語で書かれたスクリプトです!そのスクリプトを見ながら、2の段階でどうしても聞き取れなかったところにアンダーラインなどでしるしをつけていきます。

4. 3でしるしをつけた箇所は、恐らくすべてが知らない単語というわけではないと思います。知っているものもあるけど聞き取れなかった。そのことをご自分でまず認識する必要があります。これが何を意味するかというと、その部分の単語の発音または文章全体のリズムをつかめてないということなんですね。これをつかむにはご自身が口を動かすしか方法はありません。シャドウイングなどでネイティブの発音、リズム、スピードをできるだけ真似て何度も何度も練習する必要があるということです。この練習は聞き取れなかったところは何度も繰り返します。そしてもう一つの聞き取れない理由。そもそも単語やイディオムを知らなかった、という場合には、英語のスクリプトから拾って丹念に調べて確認していきます。もちろん、単語の意味だけでなく発音も確認します

5. 4でわからない単語の意味、イディオムの意味などを確認して全体の意味は理解できたはずです。理解できた上で、声に出して読んでいきます。このとき、録音されたネイティブのリズムをできるだけ真似していただきたいので、できればシャドウイング(一呼吸遅れてかぶせて発音していく)で。言葉の音をかたまりにして理解する練習をしていきます。スムーズに言えないところは何度も繰り返して。そのうち、意味として理解している箇所で頭に残った言い回しなどは、スクリプトを見なくても言えるようになります。これはできるようになると自分が話すときも、自然でわかりやすい言いまわしとリズムで話せるようになるのでとても効果的です。そしてスクリプトがたとえば会話の内容でしたら感情を込めて。何かのアナウンスだったり、会話ではないものでも、情景を思い浮かべて、とにかくなりきって声に出して読んでいきますスムーズに読めるようになるまで繰り返します。途中で録音を聞いても構いません。

6. ここまで(1~5まで)の作業を終えて、ようやくまたすべての学習材料、ノートも辞書もペンも置いて、最後にもう一度ただ聞きます。どれだけ理解度が上がっているでしょうか?2のメモを見ながら上達度を確認しましょう。そしてこの段階でまだ理解が難しい箇所がある場合には、原因は英語のリズム自体に追いつけていないこと、ご自分の発音の問題などが考えられますが、これは時間をかけて上達していく部分ですので、とにかく上記の練習を繰り返し行っていくことが必要になります

以上、題材はなんでもかまいません。ネイティブが読んでいる音声(私はいろいろな訛りのある英語が話されることをとても歓迎していますが、発音の基礎を学ぶときには「英語を母語とする国出身の方の英語」にこだわってほしいと考えています。)と、英語のスクリプトがあればOKです。実は、日本語訳というのは、学習用テキストでは付いているものが多いですがほとんど必要ありません。参考程度に意味を確認するくらいにとどめてください。英語で聞いて、英語で理解する。他の言語でもやり方は同じです。

何においてもシンプルな、地味な作業の繰り返し、その先に効果が表れるものだと最近私も実感することがありました。毎日練習してヨガのできなかったポーズが少しずつできるようになっていくこと。そして去年取り組んでいたダイエットでは、目標まであと少し!というところまで落とせました。イタリア帰国後から6キロ減です!

そして、語学に限らず何かを達成するときにとても大切なこと。それは、出来ている自分をイメージすること。必ずそうなる、そう自分を信じることです。

新しいレッスンについて追って全体通知でご案内させていただきます。
写真は私が今もときどき開いて練習している、上記ステップを行うときの教材です(「感動する英語!」近江誠 著、文藝春秋より)。ヘレン・ケラーやチャールズ・チャップリン、そしてあの「不適切な関係」という言葉が有名となった元アメリカ大統領ビル・クリントンのスピーチなどが収められています。

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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