春の嵐 - giboulées de mars

今週のテーマ: あなたにとって「春の訪れを感じさせるもの」といえば?

Hiro A

フランスの春の訪れを表すものに「giboulées de mars」という言葉があります。日本で言う所の春の嵐、でしょうか。上空に残った冷たい空気と地表付近の暖かい空気が混じり合って上昇気流が起き、急速に発達した低気圧によって、時に雷や雹を伴う激しい雨や、突風が吹く現象のこと。

日本ではあまり意識していなかったので、春先に荒れた天気の日があったかな?という位の朧げな記憶ですが、フランスの春の嵐は、3月中に結構頻繁に起きる印象があります。晴れて気持ちの良い天気だと思ったら、突然雨雲がもくもくと湧いて来て、突風を伴った激しい通り雨に遭う、そしてその後またひょっこり太陽が顔を出し、、という繰り返しが1日の間に数回見られたりします。日本の春の嵐って、こんな風だったでしょうか??

フランスは、古城巡りで有名なロワール川を挟んで、北と南に気候が分かれると言われたりします。パリはもちろん北部に位置し、秋冬の気候は雨が多く日も短く、、正直、関東のカラッと晴れる冬で育った身には、中々しんどい事もあります。ただ、長く暗い冬にも良いことがあって、それは春の訪れがより大きな喜びと共にやって来ること。待ち焦がれた春に、心と身体が一斉に沸き立つこの季節が、何よりも貴重に感じられます。冬が長く辛いほど、春を迎える喜びが大きくなる。人生の経験においても、同じことが言えるのかもしれないなと思います。

さて、フランスと言えばパリ、という風に日本では扱われることが多いですが、地方の魅力などももっと取り上げられたら良いなと常々思っています。ロワール古城巡りも、パリからオルレアンまで電車で1時間ほど。自転車が好きな人なら、ロワール近辺は自転車専用道路も充実しているので、例えばキャンプ用品を自転車に積んで、数多あるキャンプ場で寝泊まりしながら自転車で古城巡り、なんていうことも可能です(自転車好きな夫に連れられ、10日間程で11ヶ所を周りました。オルレアンの森で猪の親子やキツネ、うさぎにも会いました!)。
古城巡りに興味がある方からのリクエストもお待ちしております。お気軽にどうぞ(^^
本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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