【中学受験算数】図形問題は、自らの手を動かして実際に図をかいてみると解ける確率が高まる

Tutor Na

こんにちは。

 

今日は中学受験算数の図形問題についてかいていこうと思います。

 

さて、早速、本題に入っていこうともいますが、図形問題を解くときに、実際に自分で手を動かして図をかいていますか?

 

図形問題の図を実際に自分で手を動かしている生徒さんほど図形問題がよくできるなという印象です。

 

逆に、図形問題を解くときに、図を全くかこうとしない、もしくはあらかじめ問題文にかいてある図に、数値をちょこっと書き込むくらいという生徒さんは、どちらかというと図形問題が苦手なケースが多い印象です。

 

なぜ自分の手で実際に図をかくことが、図形問題の得意不得意につながるのでしょうか?

 

一般的に図をかくとなると、図をかかないのに比べて、物理的に時間がかかりますし、めんどくさそうなイメージがあるかもしれません。

 

図をかいていなかった生徒さんに、手を動かして実際に図をかいてみましょうと提案すると、

 

「ええっー、めんどくさい!!」

 

「時間が取られて嫌だ」

 

という反応が、すかさず返ってきたりします。

 

しかし、図をかかずに問題を解こうとしても歯が立たなかったり、せっかく先生から図をかくように提案されたし一回くらい図をかいてみようかという気持ちになると、図を自分の手でかき始めてくれます。

 

すると、よほどの超難問でない限り、ある程度の基礎力が入っている生徒さんであれば、手が動き始めます。

 

あれだけ図を書くのを嫌がっていたにもかかわらず、一人で黙々と図をかいたり、書き足したり、さらに補助線までひき始めたり!!!、図形の問題を一人で解き始めてくれたりします。

 

そして、中にはスイッチが入って、あれよあれよというまに、答えまで導き出す生徒さんまでも!!

 

なぜ、このような現象が起きるのかというと、

 

図をかかずに眺めているだけの時に比べて、実際に自分の手を動かすことで、その図形問題の出題者からの情報量を多く獲得できるからです。

 

問題文には多くの場合、図が与えられています。

 

そしてその与えられた図は、すでに出題者によってかき上げられた図でもあります。

 

ただ、これが意外と盲点なのですが、

 

自分の手をあまり動かさず、与えられた図でなんとか解こうとしている場合、多くのケースで、与えられている条件を見落としやすくなってしまっています。

 

(少し余談ではありますが、

 

ID野球の提唱者の野村監督が書かれていた本(おそらく「負けかたの極意(講談社、2013年5月)」だったと思うのですが)の中に、

 

野村監督があらかじめまとめた情報を選手に配った場合と、選手にアナログではあるが情報をかかせた場合では、後者のアナログ型の時の方が勝敗の成績が良かったそうです。

 

プロ野球の場合と単純に比較するのはかなり飛躍してしまっているかもしれませんが、個人的には、少し相関があるかもしれないと思っています。)

 

 

また、図を自分の手で書かないもう一つの大きなマイナスポイントとして、与えられている図は情報量を書き込むには図が小さいことも挙げられます。

 

紙面の都合上、大抵の場合、与えられている情報を全て書き込むには小さいことが多いです。

 

図にある程度情報を書き込んで始めて、見えてくることもありますし、図に情報を書き込むのは必須です。

 

にもかかわらず、書き込み用の図が小さいと、書き込んだ時にごちゃごちゃしてきて、何を書き込んだか分かりにくくなります。

 

条件設定の多い問題になってくればくるほど、書き込む情報量が増えてくるので、図が小さければ小さいほど、途中で何を書き込んでいるのかわからなくなってきてしまいます。

 

その点、自分で大きめに図を書くと、与えられた条件を書き込みやすくなります。

 

少なくとも、条件を書き込みすぎて何が何だかわからなくなってしまう問題からは解放されます。

 

百聞は一見にしかず、ということで、ぜひ、一度試していただけると効果のほどを確かめていただければと思います。

 

 

ちなみに図形問題は、実は中学受験算数の中で、得意になると他の受験生さんにかなり差をつけることのできる「おいしい」問題だと思っています。

 

算数がそれほど得意でなかったりする生徒さんであっても、図形問題から入っていただくことが多々あります。

 

というのは、図形問題はわかると答えまですぐに辿り着けることが多い傾向にあるからです。

 

解きやすいと生徒さんが思いやすのと、時短問題が多いため、「私、図形好きかも!!」と思う確率が高い分野になります。

 

他の文章題等と比較してもらうと分かりやすいかなと思うのですが、文章題は計算が複雑であったりと解き方がわかっても、解答まで辿り着くのに時間がかかるケースがほとんどです。

 

特に難関校になればなるほど、複雑性を増してきます。

 

それに比べて、図形問題は、難関校であっても、解き方の糸口さえ見つけることができれば、計算もそこまで複雑ではなかったりと、時短でかつ計算間違いも少ない「かなりおいしい」分野に該当します。

 

図形はある程度、訓練さえすれば、算数の中では他の分野の問題に比べて点数が伸びやすい印象です。

 

算数があまり得意でない場合でも、図形問題から始めると算数への興味が少し湧くことがあります。

 

授業をしている感触では、視覚型の生徒さんほど図形問題の成績が伸びやすいです。

 

図形問題をはじめて解くには、角度の問題が一番とっつきやすいかなと思います。

 

そして少しずつ合同、次に相似の問題へとレベルアップしていくといいでしょう。

 

この夏は、図形問題を得意分野にしてみてはいかがでしょう。

 

そして、受験の際に自信を持って、図形は得意!としておくと、本番で少し気が楽になるかもしれませんね。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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