多読では届かない高レベルを目指す!英語学習者におすすめ洋書4冊

Yoshi Sensei

 


お疲れ様です、Yoshiです。


無料英語勉強法コンサルティングで生徒さんの勉強歴をお伺いすると、「洋書を読んでいます」という方がたくさんいます。ラダーシリーズやペンギンリーダーズなど、薄くて読みやすいものに挑戦する、いわゆる多読を勉強法に取り入れるのはやはりおすすめです。


しかし、薄い本を読んでいるだけでは、長文を読むスタミナが鍛えにくかったり、本来の内容を浅く掴むことしかできないというデメリットもあります。例えば、「Pride and Prejudice」(高慢と偏見)という名作小説がありますが、2008年発刊の原作は480ページあるのに対し、他のシリーズではページ数が半分以下になっているものもあります。


英語学習において薄い本をたくさん読む多読は効果がありますが、初心者〜中級者の域を超えた長文を読み解く力を身につけたり、原作の表現の深さを楽しむためにはもう少し厚めの洋書を読んでおきたいところです。この冬休みに1冊、せっかくなので挑戦してみませんか?


そこで今回は、Yoshiが読んだ洋書のなかで程よく読みやすいおすすめのものを4冊紹介します。



●●●おすすめ1冊目●●●


Tuesday with Morrie

(邦訳:モリー先生との火曜日)



ALSという全身の筋肉が徐々に衰退していく難病にかかった教授が死を直前に教え子に贈った最期の授業を軸としたノンフィクション小説です。


作中に教授が生前葬をするシーンが特に印象に残っています。教え子は「なんで生前葬を?普通は亡くなった後に葬式をやるものでは?」と疑問を投げかけますが、教授は「死んだ後に葬式をするとみんな悲しむ。それならば、死ぬ前に親しい人を集めて楽しく話した方がよっぽど価値的だ」と答えるんです(ちょっと私の記憶が曖昧ですが)。


このように、死を直前にすることで愛や価値、幸福などのテーマに対する考え方を改めるきっかけになるようなストーリーが展開されます。


ペンギンリーダーズよりもページ数は多いものの、比較的簡単な表現で書かれています。アメリカでベストセラーに選ばれたこともある名作。



●●●おすすめ2冊目●●●


Number the Stars

(邦訳:ふたりの星)



アメリカに初めて行った時、ESLプログラムで読んだ最初の本でした。ナチス占領下のデンマークで迫害されるユダヤ人を救おうとするデンマーク人少女と家族のお話です。ユダヤ人迫害というとドイツのイメージがありますが、その迫害はヨーロッパ全土にいたユダヤ人に及んでいました。


ユダヤ人とタイトルの「Stars」の関連に注目してほしい1冊です。これもモリー先生の火曜日と同じくらいの適度な長さです。おすすめ。



●●●おすすめ3冊目●●●


To Kill a Mockingbird

(邦訳:アラバマ物語)



人種差別がまだ根強く残る1930年代アメリカ南部で、白人女性への暴行の疑いで逮捕された黒人男性を担当することになった白人弁護士のお話です。


差別を受けている黒人を白人弁護士が担当する、というのがこの物語の重要なところ。さらに裁判では裁判官も全員白人という絶望的な状況で、白人弁護士がやりとりを進めるシーンは読み応えがあります。


この本からレベルとページ数がグッと増すので、薄い本を中心に読んでいる方はまずはここまでの2冊を先に読んでおくことをおすすめします。



●●●おすすめ4冊目●●●


Crazy Rich Asians

(邦訳:クレイジー・リッチ!)



こちらは2018年に映画化もされた1冊。アメリカの大学で経済学の教授をしている中国人女性と、シンガポールの超お金持ちな家の出身である男性の恋の物語です。


「家庭内で求められる女性の姿」、「貧富の差が生み出す人間関係のゆがみ」、「人種の違いが産む争い」など、アメリカで大流行するのも納得なテーマがぎっしり詰め込まれています。


日本人にはアジア文化の理解があるので内容を掴みやすいかと思います。ただし、この1冊は内容が長く、英語表現も少々複雑なので英検2級〜準1級レベルと覚悟してください。先に映画版を見ておくと読み進めやすくなるかと思います。



●●●終わりに●●●


ここで紹介した4冊はどれもYoshiのおすすめです!

自分で英会話学校を作るとしたら、これらは絶対に入れたい4冊ですね〜。


多読よりも厚めの洋書に挑戦して、いつもとはちょっと違ったトレーニングを取り入れてみませんか?中古であればネットで安く購入できますので、ぜひ探してみてくださいね。


それでは!


本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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