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4月の某日の日曜日。
公式戦初戦。
ポジションは・・・
ゴールキーパー。。
サッカーをよく知らない人の為に簡単に説明すると、
ゴールキーパーとは、
サッカーゴールの前に立っている手を使える人。
普段やっているフィールドプレーヤーとは違い、最後の砦。
自分の後ろにはゴールしかない。
練習試合などではやった事があるけども、
公式戦は初めての経験。
とは、言うものの予想はしていた。
キーパーが休みなのはわかっていたから。
一番下手な自分がやらされるんじゃないかと予感していた。
サッカーに関してはトコトンネガティブな自分がいる。
昔やっていたサイドバックも
自分が一番下手だからやっているとずーっと思っていた。
大人になってから、
サッカー王国と言われるブラジルでは、
一番上手い選手がサイドバックをやると知った。
もっと早く知りたかった。
自分はダメな選手だと思い込んでいた。
それは今も変わらない。
下手だからサッカーを続けている。
下手だからサッカーが辞められない。
だって後悔したくないから。
一つだけ、
学生の頃と変わった所がある。
それは下手だということを悲観的に捉えていないこと。
そして何よりも
「自分を責める事がなくなった」
学生の頃は
失敗しては自分を責めてばかりだった。
周りからもしょっちゅう怒られていた。
『自分が下手だとわかっていても、
自分が下手だと認める事は出来なかった』
現実を受け容れるには時間が掛かった。
時間が掛かったけど、
受け容れられるようになると視点を変えられる事を知った。
だから、
今回ゴールキーパーをやるにあたって、
「自分が一番下手だからキーパーをやらされている」
という視点もありつつも、
「自分が一番上手いからキーパーをやっている」
という視点を取り入れてみた。
初めてのキーパーでの公式戦。
しかも相手は一昨年度の市リーグ1位のチーム。
状況とは裏腹に自分の心は落ち着いていた。
試合が始まり開始早々失点をする。
これはヤバイ展開だと内心思った。
しかしその後からチームが落ち着く。
ずーっと声を出し続けていた。
指示を出したり、プレーを褒めるようにしていた。
初めての公式戦でのキーパーは楽しかった。
初めてキーパーをする自分をみんながサポートしてくれるのを感じたからだ。
結果だけを見ると試合には負けた。
だけど、5失点に収まれば上出来だと思っていた失点も1失点に収まった。
試合後これまでにないぐらい周りから声をかけられる。
どうやら役に立てたようだ。
不思議とフィールドをやっている時より心が満たされていた。
「自分が、自分が！」
ではなく、
「お陰様で」
という気持ちで一杯だった。
試合には負けたけど、チームスポーツの楽しみを実感した一日だった。
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