前回の記事終盤で発音に関するお話をする、と予告したのだが、それは次回以降に、今回は前回の内容を更に突っ込んだ記事を書かせていただきたい。
僕はある他のオンライン英会話スクールでまる4年講師を務めたのだが、その経歴の中で気づいたことがある。
日本人の完璧主義、そしてそれが英会話学習にもたらす弊害
だ。前回の記事を思い出してもらいたい。Atmosphereという言葉である。この単語が示唆する意味を推測できない時にどうするか?という内容だった。
これと完璧主義がどのように喧嘩してしまうか、考えていただきたい。完璧主義とはその名の通り、出来るか出来ないの二元的なものでありグレーゾーンというものを認めない考えだ。ここまで言うとその人のポリシーみたいに聞こえてしまうがそこまで意識的なものである必要はない。この考えは日本人に深く深く根付いていると僕は思っている。
他文化主義(Multiculturalism)を理念としたカウンセリング心理学プログラムで勉強していた時に実際に学んだのだが、この完璧主義は極東アジアの国(中国・韓国・日本)に散見される行動パターンらしい。
話を元に戻そう。これが英会話学習にどう影響するのか?結果からお伝えすれば
諦めてしまう
ということだ。「この単語がわからないから読むのをやめてしまった」とか「どうしてもこの単語が聞き取れないから完璧にわからなかった」といった言葉を生徒さんから何百回と聞いたものである。
考えてもらいたい。会話の、文章のたった一部がわからないから全体の理解も諦めてしまう、という行為に。
- それ以外の単語・フレーズ、そして会話の流れからその単語の意味を推測できることを知らない。
- コミュニケーションは双方向なのにそれを投げ出してしまっている。
対策としては以下のようなものが挙げられる(もちろんこれらだけには限らない)
- そもそも全てを分かる必要はない。母国語で会話をしている時にそこまで意気込んでコミュニケーションを取ろうしているだろうか?
- そこまでの流れ、そしてつまずいた単語の次から聞こえてきた情報をよく反芻してみたよう。そもそも何の話だったっけ?
- 会話なのであれば相手に聞けば良い。What did you say? / What do you mean by that? / I didn't really catch that. What was that? 等などいくらでもフレーズはある。
そして僕が一番大切だと思うのはこれ→コミュニケーションは試験ではないことを理解っていただきたい。マルかバツかといったそんなシンプルな定義で測れる行為ではないのだ。
これを僕はレッスンで教えている。情報として生徒さんにお伝えするのではなく、実際の会話を通して、だ。
続く
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