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Cafetalk Tutor's Column

Rubrica di Rie_Takayama

国際人であることについて

Nov 22, 2019

経済活動も、個人レベルの交流も、国境という垣根がどんどんなくなっていくスピードを日々感じる時代ですが、みなさんにとって「国際人」ってどんな人だと思われますか?!

私はかつて、まだ自分が学生だった頃の日本では、「どんなに海外に開かれていても、日本人としての根っこがなければ真の国際人とは言えない」という論調を結構よく耳にし、自分もなんとなくそうなのかも、と思ったこともありました。

でもですね、ちょっとここである考察を。。。。

私がこれまで出会った、あえて「日本人ではない非英語圏の国」出身の人たちで、英語がペラペラな人たちを振り返ってみると、ある共通点があることに気づいたんです。

たとえば、スウェーデン人、デンマーク人、ベルギー人、スイス人、オランダ人など、ちょっとヨーロッパに偏りますが(そしてヨーロッパという歴史や文化的背景から、母国語が日本語などに比べて英語にとても近いし、物理的にもイギリスなど近くて英語に馴染みやすい、というのはそもそもありますが)、私の体験ではこれらの国の人たちは本当に英語上手な人が多いです。

そしてこれらの国には、1.国として国土や人口という意味で規模がそれほど大きくない、2. 母国語が単一で存在しないか、存在していても他の国ではほぼ話されない、という共通点があると思います。

もちろん、地理的に陸続きで歴史的にも複雑に異国と交差してきたという、ヨーロッパならではの環境もあります。ただ、そのようなヨーロッパ共通の背景をもってしても、あまり外国語、ここでは英語が上手ではない人が多い国というのもあって。。。。たとえば、フランス、イタリア、スペイン。

そしてですね、たとえばこれを英語ではなく別の言語、たとえばフランス語やイタリア語を現地で学んだこともあるのでその経験にあてはめてみると、イギリスとかアメリカとか出身の、英語がネイティブの人たちは語学の習得においてはそれほど得意ではなさそうです。もちろん、必ずそこに個人差はあります!

ただ何が言いたいかというと、、、、言葉の習得にはある種の精神性=自分の国が小さくてそれほど影響力がなかったり、母国語だけでは世界で対等にコミュニケーションが取れないということだったり、という事情から、「世界に向かって自分から開いていく」必要性を幼い時から身体で感じ取っていることや、そういう教育を受けていることって大きいんじゃないかと思うんですね。

私がイタリアで出会った、ベルギー人のスーパー才女Yonni(ヨンニ、韓国の女の子の名前みたいでかわいい!)は、当時若干22歳くらいの金髪長身の美人さんでしたが、職業はなんと国の軍隊に所属しているとのこと。飛行機も操縦できると言っていました。

たしかに彼女は身体も結構鍛えられているのがわかる感じでしたし、頭も切れるスーパー才女というのは話していてわかりました。が!加えて彼女が操る言葉は、英語ペラペラに加え、フランス語ペラペラ、恐らくオランダ語も、そしてたぶんドイツ語も、話せていた記憶です。そして彼女にとって、どの言葉が母語なのかが、いまいち思い出せないのですが・・・・ブリュッセル出身だったので、たぶんフランス語かな?(笑)ちなみに私たちは普段はイタリア語で会話していました(彼女にとってイタリア語はまだまだ、、、と言ってましたが、これもかなり上手でした)。英語とフランス語がペラペラと知ったのは、イタリア語に疲れたときは、また私の練習も兼ねて、英語やフランス語にスイッチしてもらってしゃべっていたからです(笑)

でも何より私が彼女を尊敬していた理由は、彼女は本当に心優しく、誰に対しても、相手がどんな国籍・年齢・性別・人種であっても、いつも変わらない彼女自身で向き合い、対等に交流できる人だったからです。おちゃめで冗談も言うし、酔っぱらってふざけたり、バカなこともする、フツーの20代の女の子の一面もあり。

彼女は自分の国ベルギーについてたくさん話してくれましたが、それはどこか客観的で、冷静なコメントが多くて。。。。私から見ると彼女は、まさに国際人、地球人としての未来が開けている感じで、若くて有能で、生命力に溢れている彼女がちょっぴり羨ましかったです。

さて、彼女がひとつの例ですが - 自分の国に対しての強い愛国心と自負という、大国にありがちな「自国文化を誇りに思い大切にして守る」という傾向の強い教育を受けた国の人と比較して、先に挙げた比較的小さな国出身、言い換えると中立な要素が強い国の人たちというのは、数か国語を話し、精神性もとても柔軟で開かれている傾向があるな~、と私はいつも思っていました。

愛国心が強くて根っこがしっかりしていることも、また逆にどちらかというとニュートラルで、外に対して柔軟に開かれていることも、私はどちらも「国際人」であるためには必要な要素だと思います。

ただ、外国語の習得力というのが、もしもある種の精神性に少しでも関連しているのだとしたら。。。。英語や他の言語を効果的に上達させたい場合には、「ニュートラルで中立な自分」というのを開拓し、育てていくことも必要なんじゃないかって個人的には思います。

つまり、あまり母国愛が強すぎない精神性ってことです。

自分が生まれ育った文化を一歩離れて、客観的に見てみる。
同時に、他の文化に対しても好奇心をもって、また敬意をもって学び、受け入れてみる。どちらが上とか下とかではなく、いつでも対等なあり方で。

その精神性、メンタルのあり方こそが、実は語学習得にはとっても大切なんじゃないかなって最近思ったので。国とか国民とかで一般化して話すのはあまりよくないことですが、あくまでも個人的な体験に基づく意見ということで☆それくらい、言葉というのは思考と精神と密接に繋がっているように思えてならないのです。

あと、私の意見では、「文化的・精神的にニュートラルであること」というのは決して根無し草というあり方とはイコールではなく、むしろその逆、「個としての自分」がしっかり確立されているあり方、めちゃくちゃ現代的で今の時代にあった個性あるあり方に近いように思っています。

英語がなかなかうまくならないよ~!という方、

まずは親友と呼べる友達を海外で作ってみてください!

英語ネイティブでなくてもOKです。但し、相手が日本語を話さず、あなたも相手の言葉を話せず、お互い英語で「対等に」理解し合う必要があるという関係で。

きっと、何かブロックしているものが外れて、あなたの英語力にものすごいパワーが加わるはずです。そしてそれは、あなたのハートと結びついた言語、ほんとうのコミュニケーションの言葉になるはずです。













This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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