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Cafetalk Tutor's Column

Tutor kuro 's Column

【中学受験】塾の記述テストの採点ミス!?

Mar 27, 2019

今年も、数人の生徒さんに中学受験の国語のテストのフォローをしています。
最近、こういうご相談をいただきました。
「クラス分けテストのある記述問題が12点中5点でした。ある程度書けている気がするのですが、なぜでしょうか?」
生徒さんの解答が例えばこんな感じです(改変しています)。
自転車のかぎがなければ、おねえちゃんが自転車で出かけることができず、自分と遊んでくれること。(5点)
これに対して、解答例はこうです(改変しています)。
自転車のかぎをかくしてしまえば、おねえちゃんが自転車に乗れなくなり、遊びに出かけることができないので、自分と遊んでくれるかもしれないということ。(12点満点)
どう思いますか?設問をお見せしていないのでなんとも言えない部分はあるにしても・・・
これ、5点はさすがに厳しすぎですよね。
基本的に大手塾の記述の採点は信用できることが多いですが、たまにこういうことが起こります。
なぜこうなったか、想像するしかありませんが、おそらく採点は先生ではなく、アルバイトのスタッフです。アルバイトのスタッフは細かいニュアンスに柔軟に対応できないことがあります。たぶん「厳しめに」と言われているのでしょう。模範解答の文を杓子定規に当てはめているのだと思います。
たとえば、
  • 生徒さんの答案「かぎがなければ」→解答例「かぎをかくせば」
  • 答案「自転車で出かけることができず」→解答例「自転車にのれなくなり、遊びに出かけられない」
もしかしたらこういうところで減点されているのかもしれません。が、文脈からして、どちらでも大丈夫です。
ですので、この問題だけで言えば、対処法は「ちゃんと書けているので気にしなくて良い」です。
ですが、お子様に「バイトが採点しているから気にしなくていいよ」などと、塾への信頼を失わせるような言い方はしないほうがいいと思います。
こういう場合は、模範解答に近づければより良いのは間違いないので、
  • 「どうやったら模範解答に近づけるか」
  • 「厳しすぎるから2/3取ることを目標としよう」
などと、ご一緒に前向きに考えて行きたいと思います。
この問題で反省点があるとすれば、
  • 「(遊んでくれる)かもしれない」があったほうが良い
  • 「〜こと」より「〜ということ」のほうが良い
  • 解答欄が広めだったので、もう少し字数をかけてよい(「自転車で出かけることができず」をもっと細かく説明できる)
あたりかと思います。 
ただ、現実問題として、この記述問題が5点だったことで成績評価(クラス分け)に響いてしまうのではないか、という懸念もあると思います。
が、そこは全員が同じ採点基準のもとで平等に点数が付けられているので、そういう意味でも「この問題は気にしない」で良いと思います。それよりは、他の正答率が高い設問(50%以上)で間違えているところを改善するほうが建設的です。ちなみに、この記述問題は正答率が約20%でした。
ちょっと今回は本来の国語指導からは外れた一件なのかもしれませんが、、お子さんに少しでも安心してテストにチャレンジしていくためにも、「テストを受ける際のバランス感覚」まで含めて一緒に考えていければと思います。

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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